初めて世に出した私のエッセイ。
ちょっと恥ずかしいですが、こんな私を
これからもよろしくお願いします。

手抜き主婦ヒトラー 第1話

 手抜き主婦。人は私をこう呼ぶ。よく雑誌で「手抜きのコツ」
やら、「手抜きのための下準備」などが特集されており、沢山の
投稿が寄せられていたりする。手抜き人口は多いのだが、私には
解せないものがある。そこには手抜きというより、時間節約の
ための工夫だったり、手抜きをしても完璧に見えるアイディア
だったりが書いてある。それを手抜きと名付けるなら、私のは
手抜きではなく「ぐうたら」である。そんなぐうたらな手抜き
主婦を、私はアムラーならぬヒトラーと呼ぶことにしている。
私のお仲間、同類項への烙印である。
 男の子二人のママである友人は部屋が汚いのを全て子供の
せいにする。確かにワンパクな男の子たちだ。一度はジャム
付のパンが床に転がっていたことがあった。「子供が食べ散
らかして・・・」と友人は言い訳していたが、私にはピンと
きた。ヒトラーだ。そのパンはカピカピで、最低二日は床に
置きっぱなしにしているはずなのだから。