手抜き主婦ヒトラー 番外編
二人ということ

 一人暮しから二人暮しへ。一番「二人」を実感したのはトイレットペーパーの減り
加減。18ロール買っても1ヶ月持たない。牛乳も減る。今までは1リッターでは
多かったのに、3日でなくなる。当然洗う食器も洗濯物も量が2倍になる。部屋の
汚れ方も違う。お風呂の排水溝の髪の毛がおびただしくなる。そして気温も変る。
一人増えただけなのに、暑い。冬は重宝するが夏は辛い。どこへ行くにも二人
分のお金がかかる。夫婦に割り勘はない。二人になるということは消費生活を
送るということなのかと納得する。二人は面倒くさい。でも楽しい。
パキラが元気ないよ、と報告できる。寝るとき何度も戸締りを確認しなくていい。
チャンネル争いできる幸せ。愛してるとか愛されてるとか、日常生活ではみじんも
感じないけど、いつも気持ちがつながっているような、この上ないヌクヌク感。
倍になった茶碗を見て幸せに感じられたら、もっと良い奥様になれそうなのに。